特殊な形式のMP3とは?



このページでは、標準のMP3と特殊な形式のMP3の違いを説明します。



1.ヘッダとデータについて
特殊な形式のMP3を説明する前に、まずファイルのヘッダとデータについて
解説します。

パソコン上では、文字・画像・音声などのデータをファイルという単位で扱い
ますが、このファイルの中身は、データの種類や大きさなどを記録する「ヘッ
ダ部」と、実データを記録する「データ部」に分けることができます。

MP3ファイルを例に挙げると、以下のようにヘッダ部に「MP3ヘッダ」、デー
タ部に「MP3形式の音声データ」を保存しています。


※上の図では分かり易いようにヘッダ部を大きく示していますが、実際に
は、ヘッダは数十バイトから数百バイト程度の大きさです。

2.特殊な形式のMP3とは?
これから説明する特殊な形式のMP3とは、MP3以外のヘッダを持ち、内部
のデータがMP3形式であるファイルのことです。
具体的には、「MP3形式WAVE」「RIFF/WAVE MP3」「RIFF/RMP3 MP3」の
3種類があります。

ファイルの拡張子・ヘッダ・データは、それぞれ以下のようになります。
比較のために、「標準のWAVE」と「標準のMP3」も紹介しておきます。

ファイルの種類拡張子ヘッダとデータ
標準のWAVE
(PCM形式WAVE)
wav
標準のMP3mp3
MP3形式WAVEwav
RIFF/WAVE MP3wav
RIFF/RMP3 MP3rmp又はmp3

MP3形式WAVEは、内部の音声データがMPEG Audio Layer-3形式である
特殊なWAVEファイルです。

RIFF/WAVE MP3フォーマットは、MP3形式WAVEに付属情報を保存できる
SIF(SIフィールド)を追加した形式です。

RIFF/RMP3 MP3フォーマットは、標準のMP3ファイルをRMPファイルに変
換したもので、主にmp3ファイルの付属文字情報を拡張する目的で利用さ
れます。

3.各形式の関係
標準のMP3と特殊な形式のMP3の関係について、以下の図で説明します。



MP3形式WAVEは、標準のWAVEファイルからエンコードして作成します。
CD→MP3形式WAVEの直接変換でも作成できます。

RIFF/WAVE MP3は、MP3形式WAVEにSIF(SIフィールド)を追加した形式
です。SIFを追加するだけなので、ヘッダと内部の音声データはMP3形式
WAVEと同じです。

RIFF/RMP3 MP3は、標準のMP3ファイルをRMPファイルに変換して作成し
ます。ヘッダをRMP3に変換してSIFを追加します。内部の音声データは標
準のMP3ファイルと同じです。

4.相互変換
各形式の相互変換について、以下の図で説明します。



(1)CD→MP3形式WAVE (5)MP3→RIFF/WAVE MP3
(2)WAVE→MP3形式WAVE (6)RIFF/WAVE MP3→MP3
(3)MP3形式WAVE→MP3 (7)MP3→RIFF/RMP3 MP3
(4)MP3形式WAVE→RIFF/WAVE MP3 (8)RIFF/RMP3 MP3→MP3

※相互変換によって実際に変換されるデータについて

(1)と(2)は、無圧縮の音声データからMP3形式の音声データに変換する
ため圧縮の処理が行われます。音質の劣化が発生します。

(3)〜(8)は、ヘッダと付属情報のみ変換されます。内部の音声データは
MP3形式のままで一切変換されません。音質は劣化しません。